インタビュー

伝説のカリスマ振付師『香瑠鼓』先生との対談インタビュー!

もはや努力ではない。時代のビートに合わせることが大切!香瑠鼓先生が開発した、オリジナルのフィジカルメソッド、「ネイチャーバイブレーション」とマナーズサウンドのコラボに期待!

今回のインタビューは振付家、アーティストとして国内外で大活躍されている香瑠鼓 /KAORUCO(以後、香瑠鼓)先生です。Winkの「淋しい熱帯魚」、「慎吾ママのおはロック」、新垣結衣の「ポッキー」といったMVやCM、舞台や映画など1300本以上を手掛け、独自の身体メソッド「ネイチャーバイブレーション」を開発し、一般向けワークショップから障がいのある人が参加する「バリアフリーワークショップ」、企業の人材研修まで幅広く開講。さらに2015年前期には東京大学教育学部非常勤講師としてワークショップを開講し、芸術創造過程の研究にも大いに寄与しています。

今回は平田社長と香瑠鼓先生にマナーズサウンドとの出会いや、今後のコラボ活動についてお話をしていただきました。

▼公式LINE@こちら▼
平田
平田
香瑠鼓先生は「伝説のカリスマ振付師」として多数の実績を残し、演技指
導や作品の演出も手掛けると同時にご自身のアーティスト活動も精力的に展開されていま
すね。まずは先生のバックグランドから教えてください。

香瑠鼓さん
香瑠鼓さん
思い起こせば子供の頃から「ビート」に反応していたように思います。4歳の時、妹のつきそいで病院に行ったとき、待合室で急に踊り始めたんです。その頃から自分の発信するオリジナリティのある作品を日本から世界に発信したいという願いが漠然とありました。いつか一人一人が主役になる時代がやってくるというイメージがあり、他者と比べることなくその人自身であるための身体の可能性を表現することを一貫して追求してきたんですね。高校時代からはオリジナルミュージックを作っていましたが、早稲田大学入学後、ラッキィ池田さんと共にストリートパフォーマンスなどをしたり、イベントの仕事をしたりしていました。その後、私の人生が大きく180度変わったのは、1988年です。

バブルの後期でしたが、振付を手掛けた石井明美さんが「CHA-CHA-CHA」でブレーク、Wink「淋しい熱帯魚」(1989)、B.B.クイーンズ「おどるポンポコリン」(1990)と3年連続で日本レコード大賞の各賞を受賞したんです。それまで私は努力しさえすれば成功できると思っていましたが、この時に、「大切なのは時代のビートに合わせること」だと気が付いたんですね。

平田
平田
マスコミ界でも大活躍されたのですね。

香瑠鼓さん
香瑠鼓さん
テレビ局のプロデューサーとかけあって番組を作ったり、アジアの歌番組のオーディションの審査委員に掛け合って番組作りをしたりしてきました。その後は韓国や海外からのCMのオファーがあったりして、とても忙しい日々を送っていました。

平田
平田
たくさんの賞も受賞されていますね。稲垣吾郎さんと沢口靖子さんが出演するフジカラー「写ルンです」CMでは「広告電通賞」、木村拓哉さんのJRAシリーズCMでは「ACC金賞」。また香取慎吾さん扮する「慎吾ママのおはロック」の振付は一大ブームとなり、新垣結衣さん出演のグリコ「ポッキー」のCMでは「ポッキーダンス」という呼称も生まれていますね。
その他にも財津一郎&ダンサーズによる「タケモトピアノ」や、役所広司さんと古田新太さんが出演する大和ハウス「ベトナムにも」篇CMなど、手掛けた振付は1300本以上なんですね!

香瑠鼓さん
香瑠鼓さん
斬新で独創的な振付」といわれましたが、それが注目されたようですね。

平田
平田
ご活躍はさらに続きますね。長野パラリンピック開会(1998)、東アジア競技大会大阪大会開会式(2001)、映画「嫌われ松子の一生」、「20世紀少年」など多数のイベント、舞台、映画などでも実績を残され、2000年には芸能界では初の「エイボン女性年度賞芸術賞」を受賞されたんですね。さらに2003~8年の6年間は、朝日広告賞の審査員を務められているんですね。

香瑠鼓さん
香瑠鼓さん
とにかく忙しい日が続きました。1日に4つほど異なる振付をしていました。特にSMAPの振付などで多忙な時、「寝ない」「食べない」という多忙な日が続き、そのような究極状態の時、「受け取ること」が必要だと思ったんです。徐々に波動や波長のようなものがわかるようになっていき、目の前に幾何学模様が見えるようになりました。

平田
平田
サイマティックの図柄と同じですね。そういえば、以前、東京大学医学部付属病院で勤務されていた稲葉俊郎先生(2022年から軽井沢病院院長)にマナーズサウンドの施術を体験していただいたのですが、そのとき、幾何学模様模が見えてくるとおっしゃっていました。

ほかにもバリアフリーカンパニーApi-Lucky(あぴラッキー)を主宰し、障がいのある人たちが参加する「バリアフリーワークショップ」を1996年より実施され、地域イベント、映像作品、海外の芸術祭などに出演されていらっしゃるんですね。

香瑠鼓さん
香瑠鼓さん
はい。東京2020パラリンピックの開会式の演出を手掛けた森山開次さんと共に作っている公演に障がいのある方が来て、弟子入りを希望しました。その指導はとても大変でしたが、その時、一人一人の個性を受け取って、その人に合わせた教え方をしようと思ったんです。その後、重度の障がい者施設を訪れた時、寝たきりの若い男性がいたので、何とかできないかと思いました。その時に「音だ!水だ!」とひらめいたんです。
人間の身体は65%が水分でできている。そこで3年間ほど、1週間に1回の頻度で山梨県の小渕沢に行き、滝や川の前で声を出していました。すると3年後に「ポーン」とか「ちゅるちゅるちゅる」とか、さまざまな自然の音が聞こえてきたのです。自然界のすべてのものに無駄がなく、交響曲のように聞こえてきて、人間もその一部なんだと気づき、感動しました。
こうして川や草木や風の中で、自らの身体や声を共振させることから、「ネイチャーバイブレーション」の発想が生まれました。今思えば、マナーズ博士が展開している固有の振動数のほんの一部ですが私のところに届いたんです!

平田
平田
それが香瑠鼓メソッド/ネイチャーバイブレーションになるわけですね。

香瑠鼓さん
香瑠鼓さん
ネイチャーバイブレーションは、私が自然界から感じたことをメソッドとして組み立てたものです。この世界に存在するものにはユニークな個性があり、それぞれが調和する有機生命体だということを伝えたいと思いました。そのものの意味を限定することなく、感覚や感性で受けとることが大切なんです。
もちろん私たち人間も自然界の一部であり、身体は自然界と調和するようにできています。このような中に身をゆだねていると、例えば空飛ぶ鳥がお互いにぶつからずに素早く移動するのを見ただけでも感動します。そしてそこから空間認知能力のメソッドを思いつきました。
他にもいくつものメソッドを作りました。たとえば、呼吸を整えて身体の力を抜き自分の身体との対話を導くメソッド、雑念や常識にとらわれず直感やひらめきを素直に表現するためのメソッド、相手の存在や、自分のいる空間や環境を瞬時に柔軟に受け取るためのメソッドなどがありますが、自然界の中で70種類くらいのメソッドを創りました。周囲の状況を受け取って、瞬間ごとに違った反応が引き出される面白さ。正解がないことの楽しさや創造力があふれてきました。こうして「ネイチャーバイブレーション」が生まれ、それを体系化し、ワークショップを開催するようになりました。

平田
平田
ワークショップ(香瑠鼓カラダラボスクール)にはどのような方がいらっしゃるのですか?

香瑠鼓さん
香瑠鼓さん
アーティスト、ビジネスパーソン、障がいのある人に至るまで「自分が何者であるか」を探している人たちが通ってくださっています。これまで正しいとされていた「正解」や「完璧さ」にとらわれることなく、一人ひとりが自由な表現を追求できる場となっており、誰もが、個性豊かな自分の魅力を見つけ、時間や場所、一緒にいる人、あらゆる状況によって常に変化し続け、生きることを楽しんでいます。加えて身体に潜む潜在能力を目覚めさせ、自分の個性、魅力、役割に気づくことができると思います。
ワークショップでは、主に二つの効果があります。一つはマインドフルネスで、自分の内側に働きかける効果です。脳科学でもストレス軽減、集中力アップ、自律神経回復などの効果が実証されていますね。ネイチャーバイブレーションは身体に働きかける「ボディ・マインドフルネス」です。
もう一つは「エクスプレッション」でコミュニケーションや表現力を豊かにする効果です。障がいのある人や年配の人が一緒に参加できるのもあらゆる表現が可能だからです。肉体の尊厳をベースに、その人自身が持つ「内なる力」や「生きる喜び」を引き出しています。 

平田
平田
香瑠鼓先生は東京大学で教鞭をとられたこともあるのですね。

香瑠鼓さん
香瑠鼓さん
2015年度前期には東京大学教育学部非常勤講師を務めました。大学院岡田猛研究室で芸術創造過程の研究に携わらせていただいたのです。もともと世間一般的に身体に対しての尊厳、社会的地位が低いことを感じており、当時、私のワークショップで学んでいた中野優子さんが東大の博士課程にいたこともあり、授業に採り入れることができました。
人間の数だけ答えのあるメソッドに関する研究が評価され、彼女は総代に選ばれました。この時「世の中は変わった」と確信を得、アカデミックな研究の大切さを知りました。授業と研究を並行したことで学術的に効果が高いことが認められて、メソッドを使った授業の研究論文がオランダとアメリカで出版されました。

平田
平田
マナーズサウンドとの出会いと、コラボを決めた理由を教えてください。

香瑠鼓さん
香瑠鼓さん
以前からマナーズ博士のお名前は知っていましたが、イギリスが本拠地の音響振動療法のひとつだという認識しかありませんでした。
でもたまたま、ある人に紹介されて平田社長のオフィスを訪れ、とても感動しました。私が求めていた基本的な理論がマナーズ博士の研究に全部つまっていたのには、驚愕しましたし、これまで体験してきた自然界の音や周波数の研究などがアカデミックに言及されていたのには感動しました。マナーズ博士の思いを知って、涙が出ました。

平田
平田
香瑠鼓先生の話を聞いて、すごいつながりを感じました。マナーズ博士が以前からおっしゃっていたのですが、身体にマナーズサウンドの振動数を共鳴させると、その目的の細胞が活性化されることは証明されていますが、さらに、その振動数に合った動きをすることで、顕著な効果が出るということです。つまり単に聞くということではなく、身体を動かすことで相乗効果が出るということですね。例えば筋肉の周波数の音を浴びながら身体をその筋肉を動かすと、その細胞が活性するというわけです。そこで香瑠鼓先生のメソッドを使って、目的に合った振動数を使えば、さらに効果が感じられると思いました。

香瑠鼓さん
香瑠鼓さん
すぐに平田社長と意気投合しましたね。2023年9月に会って、3週間後にはコラボが始まっていましたからね。お互いに求めあっていたので、実現が早かったですね。

平田
平田
香瑠鼓先生と「身体と脳をリフレッシュするワークショップ」でコラボさせていただきました。身体や脳がもつそれぞれの振動数と、身体の動きを組み合わせるという新しい試みでした。目の前で皆さんの動きを見ながら、振動数を変化させていく音のディスクジョッキーをして、身体を動かすことによって振動数とそのエネルギーがさらに流れることを目のあたりにして感動しました。本当に楽しく興味深いものでした。ありがとうございます。最後に今後の抱負を教えてください。

香瑠鼓さん
香瑠鼓さん
マナーズ博士が研究し基本を固めてくれたので、それを応用していくのが私のメソッドではないかと思っています。今後もコラボをしていきたいし、イベントにはそれぞれの分野の専門家のゲストをお呼びし、いろいろな試みをしたいですね。

平田
平田
3,4か月に1回、四季折々で開催できたら嬉しいですね。本日はありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。

◎ 香瑠鼓先生のオフィシャルサイト
https://www.kaoruco.net/

ABOUT ME
マナーズサウンド編集部
マナーズサウンド編集部です。マナーズサウンドに関する情報をお届けします。